この一年を振り返って
市役所前のみなと大通り公園では、今年からデザインを刷新したイルミネーションの光が冬の街並みや、訪れる人々を温かく照らしています。
私の2期目が実質的にスタートした今年は、本格的な人口減少時代を乗り越えていけるよう、長引く物価高騰など直面する多くの課題に対応しながら、本市が将来に向けて力強く前進するために全力で取り組んでまいりました。
人口減少が特に顕著である若い世代、子育て世代の皆さまに選ばれるまちの実現に向け、2年連続となる保育所等の待機児童数ゼロを多くの保育関係者のご協力の下で達成することができました。さらに、子ども達が安心して医療機関を受診できるよう、中学3年生までの窓口負担をゼロにする、こども医療費の見直しを行いました。
また、人生100年時代を見据えた取り組みとして、認知症の高齢者やそのご家族が地域で自分らしく暮らし続けられるまちをめざす「認知症オレンジシティかごしま」を宣言し、賛同いただいた企業などの皆さんによる地域での高齢者の見守り活動が早速始まっています。
そして、本市のオンリーワンの観光資源を生かした取り組みとして「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録から10周年を迎える中、構成資産のある磯地区に仙巌園駅が開業した効果をさらに高めるため、磯ビーチハウスに、民間によるカフェやリゾートホテルを整備し、桜島や錦江湾を眼前に望む絶好のロケーションを、夏だけでなく年間を通して楽しめる施設へとリニューアルすることで、この一帯に新たな人の流れや賑わいを創り出しました。
一方で、8月には台風や局地的な大雨により、市内各地で浸水などの大きな被害が発生しました。また、桜島は大規模噴火への警戒が必要な時期を迎えています。今後もさまざまな事態を想定した実践的な訓練や、今年新たに設置した桜島火山防災研究所の知見を積み重ねることで、自然災害から大切な命を守る対策の更なる強化を図ってまいります。
今年一年、市民の皆さまには各施策の推進にあたり多大なるご協力をいただきましたことに、改めまして深く感謝申し上げます。
来年も、私たちを取り巻く環境の変化を踏まえつつ、積極的にデジタルの力も取り入れながら、時代に未来に「選ばれるまち」の実現に向けた取り組みを進めてまいります。市民の皆さまの一層のご理解とご協力をお願いいたします。
令和8年が希望にあふれ、素敵な年になりますよう心よりお祈りいたします。